MONTHLY STRUCTURE

TKC会計システムの活用

TKC会計システムを活用し、中小・中堅企業の月次を標準化します

当事務所では、中小・中堅企業の月次決算体制の構築および月次レビューを、原則としてTKC会計システムを活用して進めています。

これは、単に会計ソフトを指定する、ということではありません。

日々の取引入力、証憑整理、売上、売掛金、仕入、買掛金、在庫、預金残高、借入、リース、固定資産、給与、税金、月次決算、決算・申告までを、ひとつの流れとして整える。そのうえで、経営者と当事務所が同じ数字を見ながら判断できる状態をつくる。そのための仕組みとして活用しています。

月次決算は、作成が遅れるほど、その価値が大きく下がっていきます。

3か月前の試算表を見ても、いまの判断には使いにくい。半年後に決算書を見てから資金繰りの問題に気づいても、もう手が打てない。納税直前になって慌てて利益を確認しても、取れる対策はごく限られてしまう――。実務の現場では、こうした場面に何度も出会ってきました。

中小・中堅企業の月次では、勘定科目をただ並べるだけでは不十分です。

売上と粗利の推移、得意先別・商品別・部門別の採算、売掛金の回収状況、在庫や仕掛の増減、買掛金や未払金の支払予定、借入返済後に手元に残る現金、税金や賞与を払った後の資金余力、採用や設備投資、出店、新規事業に回せる資金、そして将来の承継やM&A、IPO準備に耐えられる管理体制――。

こうした論点を、毎月の数字と結びつけて見ていく必要があります。

当事務所では、TKCの会計システム基盤を活用しながら、中小・中堅企業の月次を「税務申告のための集計」から、「翌月の経営判断に使うための経営情報」へと変えていきます。

 

SELF ACCOUNTING

自計化の考え方

日々の取引入力は、経営を早くするための仕組みです

月次財務参謀顧問では、日々の取引入力、いわゆる自計化を大切にしています。

ここに抵抗感を抱かれる経営者の方は、少なくありません。

  • 「本業で忙しいのに、会計入力までできるのか」
  • 「経理は、専門家に任せたほうがよいのではないか」
  • 「入力を間違えたら、かえって迷惑をかけてしまうのではないか」
  • 「経理担当者がいないので、自社で回せるか不安だ」
  • 「これまで記帳代行に任せていたので、急に自計化と言われても困る」

こうしたお気持ちは、ごく自然なものだと思います。

ただ、当事務所が考える自計化は、社長がお一人で会計処理を抱え込む、という意味ではありません。会計入力を、会社の中で無理なく回る仕組みにする、ということです。

たとえば、売上、入金、通帳の動き、カード決済、請求書、領収書、仕入、外注費、給与、借入返済、リース料、税金、在庫に関する情報を、できるだけ早く会計データへ反映させる。そのうえで、入力されたデータを当事務所が毎月確認し、証憑と突き合わせ、処理の誤りや漏れ、消費税区分、部門区分、資産・費用の区分などを確認していく。

この流れができてくると、数字は「数か月後に税理士から届くもの」ではなく、「いまの経営を映すもの」へと変わっていきます。

日々の入力があると、たとえば次のような変化が起こります。

  • 今月の売上と支出が早く見える。
  • 預金残高と会計データのズレに、早く気づける。
  • 売掛金や未回収債権を放置しにくくなる。
  • 在庫や仕掛の増加に、早く気づける。
  • 賞与、納税、返済、設備投資の予定を、早めに確認できる。
  • 経営者が、数字を自分の経営感覚と結びつけやすくなる。
  • 金融機関への説明資料を、あわてて作らなくてよくなる。
  • 決算前に慌てるのではなく、毎月少しずつ整えていける。

これは、単なる事務作業ではありません。経営者が、数字を自分のものにしていくための仕組みです。

もちろん、最初から完璧にできる必要はありません。当事務所が、初期設定、科目体系、入力ルール、証憑整理、操作方法、月次締めの流れを、ご一緒に整えていきます。

  • 「この支払いは、どの科目に入れればよいのか」
  • 「この領収書は、保存が必要なのか」
  • 「現金と帳簿が合わないときは、どうするか」
  • 「カード払い、口座振替、リース料は、どう処理するのか」
  • 「売上を、部門別・案件別・店舗別に分けるには、どうすればよいか」
  • 「在庫や仕掛は、どのタイミングで確認すればよいか」

こうした、迷いやすい点を、最初の段階でひとつひとつルール化していきます。

そのうえで、毎月入力された会計データを、当事務所が証憑と突き合わせて確認します。入力して終わり、ではありません。入力された数字が適切に処理されているか、証憑と一致しているか、会社の実態に合った科目になっているか、税務上・会計上の論点はないか、そして経営判断に使える形になっているか。ここを毎月確認していきます。

つまり、自計化とは、会社に会計業務を丸投げすることではなく、会社の中で日々の情報を早く集め、当事務所が専門家として確認し、経営者が判断に使える数字へと育てていく――そのための取り組みなのです。

最初は不安でも構いません。

通帳の動きが見える。支払いの流れが見える。今月の利益が見える。返済後に残るお金が見える。投資してよいかどうかが見える。

この感覚が出てくると、数字を見ることの意味合いが、少しずつ変わっていきます。

「会計入力をしなければならない」から、「数字が早く見えると、経営が強くなる」へ。

当事務所は、その状態をご一緒につくっていきます。

 

BAST

BAST等の活用

BAST等を活用し、自社の位置づけを確認します

自社の数字は、それ単独で見ているだけでは判断しにくい場面があります。

人件費率は高いのか。粗利率は同業他社と比べてどうなのか。在庫は多すぎるのか。借入は重いのか。固定費は適正なのか。黒字企業と比べて、どこに差があるのか。同規模の会社と比べて、収益性や財務体質はどう位置づけられるのか――。

こうした比較には、必要に応じてTKC経営指標、いわゆるBAST等を活用します。

ただし、ここで大切なのは、平均に合わせること、ではありません。

平均より人件費率が高いから、すぐに人を減らす。平均より広告費が高いから、すぐに広告を止める。平均より借入が多いから、すぐに投資を控える。このような単純な見方は、むしろ危険です。

会社には、それぞれの戦略があります。

高付加価値型なのか、薄利多売型なのか。人に投資して成長しているのか、設備投資で競争力を高めているのか。多店舗展開の途中なのか、新規事業に先行投資している段階なのか。あるいは、承継前で内部留保を厚くしているのか――。

同業比較は、正解を決めるためのものではありません。

自社の特徴を把握し、改善すべき数字を見極めるための材料です。数字を比較することで、感覚だけでは見えにくかった課題が、浮かび上がってくることがあります。

その課題を、翌月以降の打ち手へとつなげていきます。