IPO STANCE

上場できるかどうかの前に、まず現在地を確認する

IPOの検討を始めると、どうしても「上場できるのか」「いつ上場できるのか」という議論に意識が向きがちです。

ただ、その前に確認しておきたいのは、いまの会社がどの段階にあるのか、という現在地です。

確認しておきたい現在地

  • 月次決算は何営業日で締まっているか
  • 決算修正はどの程度発生しているか
  • 試算表、残高明細、勘定科目内訳、リードシートなど、数字の根拠資料は整っているか
  • 予算は作成され、月次で確認されているか
  • 予実差異について、経営会議で原因と対応策が議論されているか
  • 売上、原価、在庫、外注費、開発費などの根拠資料は整理されているか
  • 会計方針や重要な見積り項目は整理されているか
  • 取締役会や経営会議は、実態として機能しているか
  • 重要な契約、関連当事者取引、株主構成、資本政策に論点はないか
  • 管理部門が特定の人に過度に依存していないか
  • 監査法人や主幹事証券会社からの依頼資料に対応できる体制があるか

現在地を確認しないままIPO準備に踏み込むと、後になってからの手戻りが大きくなりがちです。

当事務所では、最初から結論を急ぐのではなく、まず現状を把握し、論点を整理し、どの順番で整えるべきかを明確にしていきます。IPOは、会社の実力を「見せる」だけのプロセスではありません。会社の実力を「説明できる状態にする」プロセスでもあります。

 

IPO STANCE

管理体制は「資料」ではなく「運用」で見る

IPO準備では、規程やチェックリストを整えるだけでは十分とはいえません。

実際に確認される運用

  • 実際に毎月、決算が締まっているか
  • 実際に承認が機能しているか
  • 実際に会議で内容が確認されているか
  • 実際に証跡が残っているか
  • 実際に担当者が内容を理解しているか
  • 実際に例外処理やイレギュラー取引が発生したときに、誰が確認し、どのように判断しているか
上場準備で問われるのは、形式だけ整った管理体制ではなく、継続して運用されている管理体制です。

たとえば、職務権限規程があったとしても、実際の承認がチャットや口頭だけで終わっていれば、証跡が残らず、後から説明しにくくなります。経営会議が開催されていても、数字の確認で終わってしまい、予実差異や資金計画について議論されていなければ、管理体制として十分に機能しているとは言いにくい場合もあります。

当事務所では、資料を整えるだけでなく、月次決算、予実管理、資金繰り、会議体、承認フロー、証憑管理といった一連の仕組みが、実務として無理なく回る状態をつくることを重視しています。

 

IPO STANCE

監査法人・証券会社と対話できる状態をつくる

IPO準備の場面では、監査法人、主幹事証券会社、証券取引所、弁護士、社労士など、複数の専門家が会社に関与してきます。

そのとき会社側に求められるのは、すべてを専門家任せにすることではありません。自社の状況を、自社の言葉と資料できちんと説明できるだけの準備を整えておくことです。

監査法人から会計処理の根拠を確認されたとき、主幹事証券会社から事業計画の前提を確認されたとき、取引所審査で内部管理体制や成長可能性を確認されたとき、会社側が数字、契約書、会議資料、証憑、管理資料をもとに説明できる状態が必要になります。

当事務所が担うのは、監査法人や主幹事証券会社の役割を肩代わりすることではありません。会社側の会計・財務・管理体制を整えることで、外部の専門家と円滑に対話できる土台をつくる役割です。

専門家からの指摘に対しても、その場限りで対応するのではなく、なぜその指摘が出たのか、会社のどの業務や資料に原因があるのか、今後どのように運用していくべきかを、ご一緒に整理していきます。

 

IPO STANCE

成長ストーリーを、数字と実務で裏付ける

IPOでは、管理体制だけでなく、会社の成長可能性も問われます。

成長可能性として問われること

  • どの市場で成長するのか
  • どの顧客層に価値を提供しているのか
  • 売上成長の要因は何か
  • 解約率、継続率、受注残、稼働率、単価、粗利率などのKPIはどう動いているか
  • 資金調達した資金を、何に使い、どのように成長につなげるのか
  • 採用、開発、広告宣伝、設備投資などの投資計画は、事業計画と整合しているか
こうした成長ストーリーは、言葉だけではなく、数字と実績で裏付けて語れることが大切です。

当事務所では、会計・財務の視点から、事業計画、月次実績、KPI、資金使途、予実差異をつなげて整理し、経営者が自社の成長可能性を説明しやすい状態を整えていきます。