Funding Support

資金の目的と必要額

まず取り組むのは、資金調達の目的の整理です。

運転資金なのか、設備資金なのか。出店・採用・広告投資のための資金なのか。売上増加に伴う売掛金や在庫の増加に対応する資金なのか。それとも、一時的なつなぎ資金や、既存借入の見直しを目的としたものなのか。

目的によって、必要な資料や説明の組み立て方、返済期間の考え方は変わってきます。

たとえば設備資金であれば、見積書、投資金額、導入時期、投資後の売上・粗利・固定費への影響を確認しておく必要があります。運転資金であれば、売掛金の回収サイト、仕入・外注費の支払サイト、在庫水準、季節変動、納税や賞与のタイミングなどを見ながら、必要額を組み立てていくことになります。

「いくら借りたいか」だけではなく、なぜその金額なのか。借入後に会社の資金繰りがどう変わるのか。金融機関に対して、同じ数字で前提を説明できる状態に整えていきます。

 

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返済原資と資金繰り

金融機関が見ているのは、借入希望額そのものだけではありません。

返済できるのか。どの利益から返していくのか。投資後に資金繰りが苦しくならないか。既存借入とのバランスはどうか。納税、賞与、設備投資、仕入の増加、在庫の増減、売掛金の回収遅れといった資金流出を織り込めているか。こうした点が確認されます。

当事務所では、決算書、月次試算表、資金繰り表、借入一覧を確認しながら、返済の見通しを整理していきます。

このとき、利益だけを見るのではなく、利益と資金のズレも確認します。売上が伸びていても、売掛金や在庫が増えれば手元資金は先に出ていきます。黒字であっても、返済、納税、設備投資、役員貸付金や仮払金の整理などで、資金繰りが厳しくなることがあります。

返済原資は、「利益が出る見込みです」と説明するだけでは足りません。営業利益、減価償却費、税金、運転資金の増減、既存借入の返済額を踏まえて、毎月・毎期の資金の動きを確認しておくことが大切です。

 

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金融機関向けの説明資料

金融機関向けの資料は、ボリュームを増やせばよいというものではありません。大切なのは、金融機関が確認したい論点に対して、同じ前提で一貫した説明ができることです。

事業計画書では前向きな数字になっているのに、資金繰り表では返済余力が見えていない。借入一覧の返済予定と資金繰り表の返済額が一致していない。設備投資の説明資料と損益計画の前提がずれている。こうした状態では、資料がそろっていても説明に時間がかかってしまいます。

会社の状況に応じて、必要な資料を整えていきます。たとえば次のようなものです。

  • 事業計画書
  • 資金繰り表
  • 借入一覧
  • 返済予定表
  • 資金使途説明資料
  • 設備投資計画
  • 運転資金の必要額の整理資料
  • 月次試算表の補足説明
  • 決算書の補足説明
  • 経営改善計画
  • 金融機関面談前の論点整理メモ

これらを、見せるためだけの資料ではなく、経営者ご自身が説明できる資料として整えることを重視しています。

 

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金融機関への説明内容

数字がそろっていても、説明の順番が整理されていなければ、相手に伝わりにくくなります。

なぜ資金が必要なのか。何に使うのか。その資金によって会社の数字はどう変わるのか。返済に無理はないのか。既存借入、担保、保証、他行取引との関係はどうなっているのか。今後、どの数字を確認していくのか。

こうした論点を、金融機関との面談前にあらかじめ整理しておきます。必要に応じて、面談で想定される質問や確認事項についても、事前に整えておきます。

金融機関との対話は、良い数字だけを見せることが目的ではありません。業績悪化、赤字、資金繰り悪化、借入過多、債務超過、保証・担保の課題がある場合でも、現状を正しく把握し、原因、改善策、資金繰りの見通しを整理して説明することが大切です。

課題を隠すのではなく、説明できる状態にする。ここに、金融機関対応の実務上の重要性があります。